日本M&Aセンター、医療介護支援室の今市遼佑(いまいちりょうすけ)と申します。

介護事業のM&Aですが、ここ数年非常に増加してきており、2014年度は介護事業のM&Aが48件と公表ベースでは過去最高の件数を記録しました。

以下のような事情が増加要因として考えられます。

① 買い手の増加

2014年現在介護保険の対象となるマーケット規模は居宅系サービス(訪問介護・デイサービス、福祉用具レンタル等)で6兆円、施設系サービス(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設等)で3兆円の合計9兆円と言われています。このマーケットは団塊の世代が後期高齢者となる2025年には20兆円程を超えると予想されています。10年で2倍のマーケットになるわけですから、日本の高齢化・社会保険料の増加スピードの凄まじさがわかるかと思います。一方ビジネスマーケットとしてとらえるとどうでしょうか。一例をあげると、成長著しいといわれるタイのここ10年(2004年~2014年)のGDPの増加が1.87倍といわれています。ですから、実は日本国内にはタイの成長率をも超える「シルバーマーケット」という超成長マーケットが隠れているともいえるです。

既存介護事業者による規模拡大戦略も勿論ですが、この巨大化するマーケットを狙って介護事業にはM&Aを使って異業種の有名企業がドンドン新規参入してきています。

② 売り手の増加

・後継者不在

日本の中堅中小企業の後継者不在率は約66%と言われています。しかしながら、介護業界においてはこの後継者問題が顕在化してきませんでした。介護保険が始まったのが2000年からということで、業界自体が新しく、高齢の経営者が少なかったためです。しかしながら、介護保険が始まって15年が経ち、介護事業でも経営者の高齢化が進んでいます。

・介護報酬の減額

2012年の実質▲0.8%改定、そして本年2015年の▲2.27%改定と介護サービスの単価である介護報酬はマイナス改定となっています。売上=単価×利用者数ですから、利用者数を増やさないと、売上が減り、売上が減れば利益が減りますので、介護事業者は事業の拡大と事業の効率化が求められます。この両方を解決できるのは実はM&Aなのです。

・人材確保

介護事業者にとって避けて通れないのが、人材の確保です。介護事業は許認可事業であり、デイサービスを開設するにも、訪問介護事業所を新設するにも、必要な人員を確保できていることが開設の要件になるからです。また既存の事業所でも欠員がでれば、新しく補充をしないと、許認可の廃止になってしまいます。そしてその、介護事業の要ともいえる人材が今、非常に集まりにくくなっています。理由は2つです。1つはいうまでもなく、少子化による労働人口の減少です。特に地方に行けば行くほど働き手が少なくなっている現状があり、当社にも非常に地方介護事業者からのご相談が増えています。2つ目は、製造業の活性化です。アベノミクスによって製造業の業績が回復したことにで、介護事業には人が集まりにくくなってきています。

こうした環境下M&Aによって、他事業者と手を組み採用を一括化する、有資格者を確保していくといった動きが活発化してきています。

 

買い手・売り手双方の増加によって介護業界は今まさにM&Aが活発になってきています。どんなことでも構いませんので、ご相談やご質問があれば日本M&Aセンター医療介護支援室までご相談下さい!

AUTHOR PROFILE

営業本部 医療介護支援部

今市 遼佑

大手証券会社を経て日本M&Aセンターに入社。入社以来一貫して、医療介護支援室に所属。全国の医療介護事業者様に直接お会いし、親身なコンサルティングサービスを提供している。

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